「豪華なロココ時代を生き、断頭台に消えた悲劇のフランス王妃」と多くの方は思われるでしょう。
確かに彼女は華麗なる王朝のヒロインであり、悲劇の女王でもあったと思います。
しかし、なぜマリーがそうなったか…彼女の心の世界での葛藤や変革については残念ながら、
あまり描かれた作品がないように思うのです。

「マリー・アントワネット」という女性が今日も尚、私達の心を捉えて離さないのは、その華麗な容貌や姿態だけではなく、
その「生き様」に多くの方々が共感を覚えるからではないでしょうか?

本作品では今まで描かれる事の少なかった「マリー・アントワネットの心の光と影」を浮き彫りにしてみたいと思います。
華美な表現や舞台的な効果をおさえ「素の空間」にマリーを立たせることで一層、彼女の生き様は鮮やかに甦るでしょう。

本作品は舞台演劇ではありません。
あえて言うなら限定された空間での『能』『狂言』に近い演出手法を取りいれています。
おそらく、大劇場的演劇に慣れたお客様には不思議な空間に映るでしょう。
お運びくださる皆様は会場に足を踏み入れた時から、マリーの「心の部屋」へ入っていただく事になります。

そこは華麗なベルサイユ宮ではなく、真っ白の決して広くない空間です。

その白い部屋でマリーが何を考え、どう変化して行ったかを体感する事で皆様自身の生き方について、
改めて考え、マリーからのメッセージを受けとって頂ける事と思います。

新企画として「演劇」の枠を超えた新たな試みである「歴史人物モノローグシリーズ」…
これからも様々な歴史上の人物を取り上げて行くつもりですが、「マリー・アントワネット」は
その記念すべき第1作にもっとも相応しい人物と感じています。

来る11月、今まで誰も入った事のない彼女の心の部屋へ皆様をご案内します。
ぜひ、貴方もマリーの心の部屋へお越し下さい。

                 (脚本・演出/ 中野圭子)


詳しくは こちら (La Neige のサイトに飛びます)

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