第2場〜コロス心、そして現実〜

コロス1「なぜ生きるの?」
コロス2「何のために生きるの?」
コロス1「生まれたから」
コロス2「息をしているから」
コロス1「止めることはできない」


エリカ「順平、会社休んだ事、上司に怒られたん?」

順平「エリカさん・・・どこの会社も一緒ですよ、
 企業の歯車にならないと、この世界では生きていけませんからね」

エリカ「ホンマおかしいと思うわ、何で太陽の光が当たってる時間に
 会社行って命削って働いて、夜になるまで解放してもらえへんのやろな」

 

八木ちゃん「まぁ今回は、むりやりシフト変えてもろて休んでるし、
 何いわれてもしゃあないわ。シャーリーの本気、オレも応援したりたいしな。
 ・・・それに、オレもいつまでもワル気取ってられへん。」

エリカ「八木ちゃんえらいね、ちゃんと先のこと考えようとしてるんや。
 アタシなんかもう何年もキャバ嬢やってて、この先どうしよとか
 考えるの面倒やから、いっつもどっかに逃げようとしてるもん。」

八木ちゃん「お前のためや」



シャーリー「オカマっていわないで!!アタシ、はっきりカミングアウトしなくちゃいけないの。
 アタシはもう“佐藤哲夫”じゃなくて、究極のカリスマ美容師“シャーリー佐藤”だって。
 このまま自分を偽って、生きていくのは絶対にイヤなの」

武ちゃん「お待たせしました〜ピザ屋 RAIJINです!」

 

シャーリー「・・・アタシ、ここの出身でしょ?
 子供の頃から、悲しいことがあったらいつもここに来て、
 ヒジピーにいろいろ聞いてもらってたのよ。」

順平「・・・ヒジピー?」

シャーリー「アタシが付けたの、土方さんのニックネーム」

八木ちゃん「土方歳三も迷惑な話やな」

シャーリー「こうやって手を合わせて、”私に勇気をください“っていつもお願いしていたの。
 そうすると不思議と“がんばれ”って言われてる気がするの。
 ・・・ヒジピー、どうか”私に勇気をください“」