■ 京への道は…

 土方は、京への路銀をのぶへ頼むが、「いい女を見つける」という夢に共感できないのぶに
 手ひどく断られる。
 パティシエになりたい沖田に対してものぶはYESを言わず
 万策尽き果てたところに、近藤が浪士隊募集の広告を見つけてくる。

 近藤 「採用者には支度金として、金50両が支給される!」

 全員 「これだ〜〜! これで京へ行けるぞ〜〜〜〜!」

 

 4人は夢を実現するための足がかりをつかみ、意気揚々と京へ向かうのであった。


■ ASAGI

 のぶ 「あれから5年。京へ向かった歳三たちが、京からこの多摩に戻ってまいりました」

時代は変わっていた。新選組は、京を追われるようにして江戸へ戻ってきていた。

のぶは、そんな彼らにかけるべき言葉を見つけられずにいたが

彼らは状況が変わっても、諦めずにまっすぐに前をみて生き続けていた。

 

 

 のぶ 「時とは、こんなにも人を変えるものなのですね」

 土方 「時が俺たちを変えたんじゃない。俺たちが時を選び、ただその時をがむしゃらに生きてきた」

近藤は斎藤に会津へ赴くように伝え、松平容保の警護を託す。

 斎藤 「…承知」

言葉少なくとも、斎藤と近藤の中には固い信頼関係が結ばれていた。
近藤の傍から離れる、その命と分かっていながらも斎藤はうなずき、強く近藤を見つめ返す。

土方は沖田に江戸に戻るように伝え、沖田も苦渋のままその言葉を受け入れる。

 沖田 「のぶさん。私たちは負けません。離れていても共に戦います。
      私は、ずっと一緒に戦ってきたのですから」

そして、近藤は土方に語りかける。

 近藤 「もしも俺たちが甲州で負けたら、としはどこまでも戦い続けろ。
      たとえ俺と離れることになっても」

 土方 「そんなことはさせない! 新選組は、決してなくならない!」

 近藤 「どこにいても、俺たちはともに戦う!」 

時代という運命の中で別離の瞬間が迫ってきていても
彼らは浅葱色の空に舞っていく5弁の桜の花びらのように
鮮やかな夢の中へ向かっていく。

 

沖田 「私はどこまでもあがいて、命の限りに生きる」

斎藤 「あの日々は、変わらずここにある」

土方 「俺たちは決して諦めない」

近藤 「己と向き合い、必ず勝つ」

のぶ 「決して目をそらさず時を見続けます。いつもあなた方と共に」