今回、再びさくらさくらカンパニーさんの舞台に出演させていただきました、浜端宏恵です。

この、笑運★幕末グラフィティ「新鮮組!」のお話をいただいた時は、正直とっても悩みました。

さくらさくらカンパニーの作品は、“おもちゃ箱”のように、

アレも!コレも!と、ダンスや歌、そして笑いも涙も、色んなモノが飛び出してくる作品。

だから私自身、いろんな事に挑戦することが出来て、とっても刺激的で、面白くて、楽しいので・す・が!?

何分不器用なもんで、そんなスグに習得出来るほど器用な人間ではないのです。

だからこそ、悩みました。とにかく悩みました!

  

色んな事に挑戦できる環境に魅力を感じつつも、不器用な故に多くの方に迷惑をかけ、

作品のクオリティーまで下げてしまうのではないか・・・?と。


りさちゃん(大野)にも相談し、悩みに悩みぬいて「一緒に頑張ろう!!」と二人で誓い合った、

とある真冬の日が今も記憶に残っています。


今回、“西郷隆盛”という、今も鹿児島の方々に愛されている幕末の志士の役をいただきました。

ドッシリしている私は恐らくこの役だろうなぁ〜という、私の予想通り!(笑)

体格的には合格ライン超えでしたが、何しろ台詞が多い!絡みも多い!殺陣もある!ダンスも激しい!!

またまた初挑戦がドッサリ。

 

まず、西郷さんの関しては、演出中野さんに

「歯磨きの香りがするような、爽やかな西郷さんにしてほしい」

と、言われ続けましたが・・・

桜さんを妄想すると・・・情熱的になってしまい、

お琴ちゃんの前では、照れてしまい、

結局、爽やか要素が微塵もなかったのではなかろうか?

だって、常に全力投球だったんだもの・・・だからいつも汗だくだったし(笑)

そして何より、薩摩弁には最後まで悩まされました。

どのイントネーションが正しいのか、分からなくなるくらい混乱しました。

結局公演中も、出来ていたのか?いないのか・・・(笑)

「つかぁさい」なんて、日本語なのに初めて台本を読んだ時は、どう発音するのか分からなかったくらいです。

 

台詞の多さも、覚えられるか不安要素の一つでした。

特に志士6人で絡むシーンが多々あるので、こんなに絡みが多い役も台詞も初めてで・・・

でも、とにかく色々感情の赴くままに動きまくっていました。

自由にさせていただいたシーンもあり、薩長同盟は全力で真剣勝負でした。

兎にも角にも、アレは?コレは?と一生懸命、何かを模索していた気がします。

 

今回、初挑戦の殺陣では、近藤さん役の樹生さんに本当に何度も何度も練習に付き合っていただき、

ダンスでは、ライジングサンのステップやリズムを、何度も確認し、

ホストダンスなのに居酒屋組と呼ばれる不格好さに、最後の最後まで苦労しました。


が、今思えばどのシーンも全力で楽しんでいました。というか楽しかったです!!


作品はラストに進むにつれシリアスへと向かいます。

「優しさと強さ」

中野さんがよく口にしていた言葉です。

友を想う優しさと、一人の武士(男)としての強さ。

まぁ、他にも色々想いはありますが・・・とにかく、強く懐のでっかい西郷さんを目指しました。



これまで、“幕末”というと、遠い遠い昔の時代のように考えていましたが、

ほんの150年程前の日本。


彼らはしっかりとその時代を生き、この国の事を考え、自身の信念に基づき、その命を燃やしていたのでしょう。


私はこの作品に関わった事で、西郷さんだけでなく、志士達一人一人や陰で支えた女子達、そして、岩倉様。

幕末という激動の時代を生き抜いた日本人を誇りに思います。

時代は違えど、私もこれからの人生しっかりと前を見据え、そして揺るがぬ信念を持ち生きていきたいと思います。

最後になりましたが、今回素敵な作品に携われた事、そして、東京・大阪という多くのお客様に観に来ていただき感謝します!

新しい出逢いもあり、パフォーマンスという、またまた面白い世界をのぞけた事も

私にとってはかけがえのない出逢いであり、今後の私の一つの礎となりました!

これからも“桜さん”を追いかける西郷さんのように、猪突猛進!突き進んでまいります☆

本当にありがとうございました!!