あなたに観てほしかった。あの人の生き様を−−−。



  さくらさくらカンパニー第13回公演の演目となる標題は、
  代表作「さくらのごとく」シリーズの3作目にして、その真骨頂となります。

  2003年12月に「さくらのごとく」初演、2004年2月に「さくらのごとく〜新選組桜異聞〜」として再演し、
  2005年2月「さくらのごとく〜新選組桜真説〜」としてさらに磨かれた作品として上演されました。

  3作目である「さくらのごとく〜新選組桜真説〜」を ニューヨークで毎年開催されている
  「ニューヨーク国際演劇祭(New York International Fringe Festival)」にエントリーし、見事当選。
  2006年8月に、演劇祭の1演目として、ConnellyTheater(ニューヨーク市)にて5回の上演を果たし、
  200数団体の中から審査員特別賞を受賞致しました。

  そして2011年。多くのご要望を頂き、新たな出演者と新たな演出で、凱旋公演を上演致します。



   あ ら す じ


   時は動乱の幕末、京都。

   江戸より、浪士隊として京都へ上がってきた血気盛んな若者たちは
   紆余曲折を経て「新選組」を結成する。

   身分を問わず、実力のある者が刀を頼りに集まった彼らは、京都守護職会津藩のお預かりとなり、
   不逞浪士を厳しく取り締まり、人々の恐怖の対象となっていった。

   そんな中、江戸からの仲間・新選組総長 山南敬助は新選組の行く末を危惧する。

   「いずれ、刀の時代は終わる……」

   若い頃、親友を自らの手で殺めたことのある山南は
   剣に生きる新選組の危うい立場を思いやるが、まだ誰も、彼のそんな真意に気付かずにいた。

   新選組の有り様と意義に疑問を持ち、隊内で孤立を深めていた山南はある日、
   沖田総司と出かけた遊郭で、天神・明里に出会う。

   自分の信念を強く持ち、迷いなく生きる明里を見て、山南は自身の生き方を問い直し始める。

   理想と現実の葛藤に苦しむ山南、
   天才剣士と称されながら不治の病に冒され苦悩する沖田、
   内面にさまざまな思いを抱えながらも、新選組副長として冷徹な決断を下してゆく土方。

   それぞれの思いが交錯する中、ついに山南は新選組を脱走する…。

   今、日本人が忘れかけていながらも渇望している 「誠の心」 を描き出します。