2008/1/13 中野 圭子

北天幻桜という作品

この作品はいわば、明日最後の出撃を前にした土方歳三の心の世界を表現した作品なので、

動きや間合いの一つ一つが微妙に違うだけで、演出家の意図とは別物になっていってしまうわけです。

だから、皆の動きは土方の心の動きのひだの断片であって、

沖田も明里も土方本人の動きでさえ繊細さが要求されるんです。



“言葉は生きた言葉で

 動きはダンスのように空間を作って

 曲線や直線で心の動きをイメージする”



・・・これが今回の私の作品表現の基本です。

役者の皆さん、要求するバーは高いですが

皆さんになら出きると信じて、楽しく作品作りをさせてもらってます。



・・・ん?役者の皆さん、その目は何ですか?

稽古場でダメ出し中の私に突き刺さる必死さの中にもチクチクする皆の視線なんて、

私は気にしないですから。

いい作品にしましょう。     演出家・なかの