迫りに迫った「火宵の月」!

あと数日ですよ!みなさん、スケジュールは空けてますか!?

最終稽古も終わった駆け込み時期に、稽古場裏話をスクープしました!

公演の中身もチラ見しながら、恒例の梦月による稽古場大暴露、いきます!

 Index  タイトルクリックで記事に飛びます

   モリモリしてる。

   式神シスターズの羞恥心

   みやこのみかど みかどのみやこ

   カミカミ王子 健在

   鞭でムチムチ

   やたらめったら 滅多打ち

   ピカチュウの真実。

   Kasyoの実力

   稽古場流行語大賞

   布祭り

   仮面6兄弟

   衝撃波の行方

   パパのオトナの事情

   SとMの悲劇 〜DV編〜

   やっぱり河童なのか



 モリモリしてる。

歌舞綺Fantasy、と銘打った今回の作品。

冒頭から陰陽のバランスがダンスで表現されていきます。


太極図をモチーフにした白と黒の衣装に

何かが蠢き、湧き出るようなオープニングダンス。



ダンサー揃いのさくらさくらカンパニーですが、その中でも

抜きん出たかずきさん(葵)とえーさくさん(桜華)。



桜華 「ちょっと……腕がモリモリしてるんですけど……アリですか、これ」

葵  「肩が逞しすぎるんですけど……アリなの?」



ダンサーすぎて発達した筋肉の持ち主である2人は、

素肌の見える陰陽衣装での振り付けに、通常気にならないコトが

気になっているようです。



モリモリしたOPダンス、お楽しみに。

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 式神シスターズの羞恥心

原作でも魅力的な、有匡の操る式神シスターズ。

もちろん、舞台でも登場します!

かなり異色ではありますが……。



さて、作中で浮かれた式神たちが

鼻歌を歌うシーンがあるのですが


何故かその鼻歌がいつの頃からか 「ロンドン橋落ちた」 でした。



梦月 「……鎌倉時代に、ロンドン橋は落ちないと思うんですけど……」

大浦 「私も思ってました」



それもそーねー! と、最終稽古に急遽、鼻歌の選曲を変更。

何にしようかなー。そうだなー。この式神シスターズなら別になんでもアリだなー。

というわけで、よし!恥ずかしさをアピールして「羞恥心」でいこう!



こうやって突如、ロンドン橋が羞恥心に変わり、

最終稽古で通したその瞬間!

稽古中の気づきをメモしていた黒板に、「羞恥心 ないな。」 

ダメだしされた式神シスターズ……。



羞恥心という曲がミスマッチなのか、

彼女たちに羞恥心がないのかは神のみぞ知る……。

本番の鼻歌はどうなるのか期待が膨らみます。

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 みやこのみかど みかどのみやこ

日本における初の幕府を構えた武士政権である鎌倉時代。

天皇のいる朝廷とは、犬猿の仲でした。

関西人の関東人キライはここから始まっているのかと思うと感慨深いですね。(そうかな)


さて、鎌倉時代を下敷きにした「火宵の月」。

セリフの中に 

「帝 みかど」 と 

「都 みやこ」 が良く出てきます。

この2つが難しい!

しかも大意としては一緒なので、混乱する!


桜華 「都もお待ち……あれ、違う、帝だ」

梦月 「都に仕える……いや、帝だ!」



ハラハラドキドキの言い間違い。

間違っても、実は意味としてはあんまりおかしくないけど、言ってる本人は 結構気になるんです……。

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 カミカミ王子 健在

今回、化け猫、河童、仁王立ち、……と様々な異名を欲しいままにした

かずきさん(葵)ですが、元祖カミカミ王子は健在です。いろんなところでカミます。


思わず、なちさんが(梦月) 「肝心なところで噛みます」 という

秀逸なステッカーをプレゼントしたくらいです。



その中でも最たるものが、「火宵の月」 の名シーン。

火月と有匡の出会いのシーンで


火月 「あなたは陰陽師の土御門有匡先生でしょう?」

と問いかけるところで



火月 「あなたは陰陽師の ツッチ、ツチミカド有匡先生でしょう?」

有匡 「人違いです」



とやっちまいました。

嗚呼 もうそこだけは! そこだけは噛んでくれるな!

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 鞭でムチムチ

今回の小道具はどれも個性的ですが、その中でも異彩を放っているのが


む ち


です。ドMの文観がドSになって使います。


当初、ムチを探していたときには困りました。

あんまり自宅に常備しているものじゃないし、

「あ、アタシ持ってるよ」 ってフツーに出して欲しくないし。



探してみると、それはもう専門的な本格的なムチしかないわけです。

大体、女王様が御使用になるようです。

皮のフサがついた、黒いアレです。


「……ちょっと、アレを文観が手にしたら笑えるよね」


というわけで、ムチの確保に悩んでいたのですが、ある日なちさんが



「手に入った!」



と持ってきたのは、なんと馬術用のムチでした。

しかも ほ ん も の 。

知り合いに馬術トレーナーがいるらしく、そこから借りてきたそうです。

見た目も長さも申し分のない代物で、文観@えーさくんさんも、嬉々として使用に及んでいます。



ただ、なちさんがその知人に奇異な目で見られていることまでは誰も気づいていないようです。

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 やたらめったら 滅多打ち

さて、そのムチを使った場面。

文観は手にしたムチで、有匡や火月を殴る、殴る殴る

これでもか、これでもか、これでもかああああああ! と殴ります。


ドSの本領発揮。



おかしい……

文観さん、僧侶のはずなのに、殺生しまくりです。

(殺してませんが)

ライバル・有匡を殴り続ける文観!

ビシバシビシバシビシバシ!



……ちょっと長すぎない……?


そうなのです。

ここで、その暴行を止めるのは、火月@かずきさんの一声のはずなのに

火月ちゃんったら、いつもココでセリフを忘れるそうです。



有匡にかばわれながら 「やめて〜!」 と思いつつも

思いっきり有匡をタテにしている火月。

有匡の狩衣に覆われてると、なんかセリフとか忘れるねんな。と。


……愛が痛すぎます。

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 ピカチュウの真実。

雷獣ダンス、と呼ばれるダンスがあります。

我を失った火月が、雷を召還しまくり、落としまくり、踊りまくり。


雷といえばピカチュウ、という短絡発想で、

ピカチュウダンスとも呼ばれます。

あなたのお好みに合わせてお呼び下さい。



ところで、雷獣について調べていたなちさん。

ある重大な真実に行き着きました。



梦月 「ちょ! 雷獣って、トウモロコシが好物で、トウモコロシを与えたら

    大人しくなるんだって!!!!!」

一同 「 なんだとおおおおおおお!」



火月の暴走を止めるために××を使って鎮める有匡。

大浦 「じゃあトウモロコシ投げたらいいんじゃん 



いやいやいやいや。結構イイシーンなので堪忍してください。

小道具にトウモロコシなんて用意してませんから!

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 Kasyoの実力

作品全体の象徴である 「Kasyo」 は、さくら初舞台のコニタン(小西)が担当。

バレエを主軸として、抽象的な存在を表現しています。



Kasyoはシーンによって色んな役割を担って出てくるのですが、

前述の雷獣シーンでは、天変地異に逃げ惑う世の人たちを救うために出てきて



返 り 討 ち にあって去っていきます。



梦月 「……Kasyo、弱いやん」

小西 「……すみません……」

中野 「別にKasyoは神様じゃないから。それでいいねん。

     周りからの陽のエネルギーが足りないから負けるねん」

桜華 「アン●ンマンじゃないですか」



つまり、アレですよね。



きみ、待ちたまえ。そんな悪いことをしてはいけないよ! とヤンキーの暴走を

止めにきた新米のおまわりさん(派出所勤務)だが、意外とヤンキーの方が

強くって、ボコられて、慌てて帰っちゃう、ってやつですよね?



負けるなKasyo! キミの明日はどっちだ!?

 弱いけどいいですか?

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 稽古場流行語大賞

さくらの稽古場では、毎公演のポイントを抜き出した挨拶があります。

今回は、作中唯一の 「人間」 である文観をリスペクト(?)しまして

 着替え中。

1 (両手を頭の上でMの字にして) もんか〜ん!

2 (自分たちを褒め称え) 大変悦(よ)かった

3 (更に士気を高めて礼儀正しく) 来週もエロしくお願いします。




という一連をやります。必ずやります。人目も気にしません。儀式のようです。

最初は恥ずかしがっていたスタッフたちも、そのうちに挨拶の時には

(両手を使うので) 荷物を地面に置いて、待ち構えてくれるようになりました。



本番のとき、全スタッフでコレをやるのかと思うとワクワクします。

結構楽しくやってるので、そっとしておいてやってください。



稽古場ではそのほかにも、セリフから転用した流行語がたくさんあります。



 都合が悪くなった場合

 → 「神官そんなの知らないモン (神官)



 気に入った場合

 → 「大変、悦(よ)かった (文観)



 強調したい場合

 → 「敢えて言うなら (文観)



 気分がダウンした場合

 → 「陰の想念」 「負の力」 「我欲の集まり (全員)



 感謝の気持ちを伝えたい場合

 → 「お礼ですよ (文観) ※作中では全く別の意味です。



 全般的にしょっちゅう

 → 「陰陽のバランスが崩れている (有匡)



などなど。文観、流行語大賞確定です。

あら、火月がありませんね。ええと、ええと……。



 求婚するとき

 → 「あなたの子供が産みたいんです (火月)



ってトコで。……これは流行らないかもしれません(苦笑)

火宵のコトバ、あなたも使ってみませんか?

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 布祭り

火宵は鎌倉時代が背景ですので、衣装が特殊です。



有匡は狩衣。火月は巫女装束。文観は袈裟。神官は大陸風。

Kasyoは独特で、私個人的には羽衣のような、ウスバカゲロウのような感じがします。

ダンスが多いので、各自衣装にはアレコレと工夫を凝らしています。



通称 「エロダンス」 と呼ばれる、文観と神官のペアダンスでは、

密着して踊る分、衣装である大量の布が非常に困難! なのです。



桜華 「……なに、この布祭り!」



布が邪魔をして、いろんなことに制限かかります。

すべるやら踏むやら絡むやら……

踊るという以前に、布に惑わされたダンスです。



あああ、恐ろしい。



中野演出、入魂の「エロダンス」。 

本番、生地が裂けないことを祈るばかりです。

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 仮面6兄弟

小道具で異彩を放っている2は、仮面です。

白い仮面は何故か3枚もあります。 いや、3人もいます。

全員、ちょっとずつ顔が違うのが恐怖です。



この前の稽古場では、誰が並べたのか3人仲良く並んで光合成していました。



ちなみに端から、「ボブ」「ジャン」「チャーリー」 と言います。

ネーミングは呼ぶ都度変わるぐらいに適当ですが、一応欧米人のようです。



ところで、この白仮面3兄弟には従兄弟(?)がいて、

稽古場には合計6人の仮面が乱舞しています。



白仮面たちはそれぞれ、他人を象徴する、まさに仮面本来の使用法ですが

着色仮面たちの役割は 「 魑 魅 魍 魎 」。

いつか、着色仮面たちが怒ってこないかと心配です。



いまだかつて、こんなに仮面が存在した稽古場があったでしょうか。いや、ない!



稽古かばんを開けるたび、目がないくせに、目が合う仮面たち。

その存在感たるや、侮りがたしです。

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 衝撃波の行方

5名のキャスト中

  100%人間 1人(文観)

  100%妖怪 1人(火月)

  ハーフ 1人(有匡)

  70%くらい妖怪 1人(神官)

  そしてその全てを超越した 1人(Kasyo)


図解するとこんな感じ。


人間←              →妖怪←       →その他
 文観 > 有匡 > 神官 > 火月 >>>>> Kasyo



「種族の壁を越えた日 プライスレス」

というナレーションでも入れたくなります。



まあ、こういう桁はずれた登場人物ですので、

作中には 「衝撃波」 が登場します。



残念ながら、まだ誰一人衝撃波を出したことがないもので、

想像の世界であることは皆さん、ご理解下さい。 

実感のある演技に近づけようと役者一同、日々鍛錬しています。

滝には打たれていないようですが。



劇中、飛ばした衝撃波が跳ね返される、というシーンがあります。

稽古中、音響のオスギくんと息を合わせて衝撃波の音を出してもらうのですが

これがやや難しく、ちょっとズレると直撃だったり、大きくミスったり、

なんかあさっての方向に飛んでいったりします。 音って不思議!



この前は、飛んでいった衝撃波を



「おー。とんだ、とんだ」

「よく飛びますねぇ」



と、眇(すが)め見る即興劇をやっていた有匡と文観。

(しかも、やたら息がぴったり)

あんたら、ゴルフに来たおっさんたちか。

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 パパのオトナの事情

精神世界で、自我を問う有匡に、父・有仁(ありひと)さまが語りかけるシーン。

半妖の自分に葛藤し、自己のアイデンティティ復活と火月への想いを新たにする

それはそれは重要なシーンです。



ここで、有匡は父に問いかけます。



有匡 「あなたは私に、術を使うなと……

    人として生きろと言われたではありませんか」



力を失ったままでは火月を助けられず、

けれど力を得る自分を受け入れられない有匡。



幼少の頃、父に窘められた強大な力を復活させるのか否か……!

そんな有匡を遮るように、父は優しく、けれど力強く語り掛けます。



有仁 「もはや時は過ぎた」 と。



……え?



実は私、このパパのセリフにどうも釈然としないものを感じます。

これって、アレじゃないですか。



「そんな前のことなぞ知らん!」



みたいな。もしくは



「それはそれ。これはこれ」



みたいな。そう思うのは私だけですか? 私の心の陰陽バランスが崩れてるせい?!

私なら個人的に、こんな切り替えしされたら

「ちょ、ちょっと! 自分の発言に責任持ってよ!

 あんたが使うな、って言うたがな!だから今まで守ってきたのに!」

って若干キレてしまいそうです。



パパは良い言葉を沢山遺してくれますが

……これだけは。これだけは違和感のぬぐい切れない私なのでした。

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 SとMの悲劇 〜DV編〜

っていう作品があったな、というのはおいといて。

それは先日の稽古のことでした。



有匡が着ている衣装は狩衣。

(当時においては現代のパーカーにあたる運動着だそうだ。
 どんな運動をするつもりだったのか……蹴鞠?)

しかも生地がしっかりとしていて、やたらと長い。

薄いヴィっちゃんが着ると、ほんとにカラフルな一反木綿みたいだ。



とあるシーンで、有匡は片手を振って衝撃波を放つのですが

このとき、ちょうど床にある刀を、狩衣の裾が美しくシュートするのです。


イメージは、ビリヤードです。

そしてその方向には、文観@えーさくさんが立っています。



「ぎゃあああああああああ」



何度、ものすごい勢いで滑っていく刀が

文観のすぐ横を通り抜けたことでしょう。

実は衝撃波ではなく、刺殺を狙っているのかと

思ってしまう有匡のDVです。





神官の逆鱗に触れるようなセリフを言った文観が、神官に殴られるシーン。

モチロン、お芝居ですから実際に殴ることはありません。

(実際にやることをポリシーとする舞台もありますが……痛いのヤダ)



ギリギリに空を切る位置で、頬を張った神官(私)。

それに合わせて殴られる文観。



少し遅れてすごい勢いで神官の衣装の裾が、本気で文観の頬を殴った!



きょとん、とするえーさくさん。笑いの止まらない私。

それでも芝居は続きます。



エロダンスで押し倒されている神官。覆いかぶさる文観。

前述通りの布祭りの果てに、ずるっと滑ったえーさくさん。



そこにはちょうどよく、なちさんの首が



ちょっと文字では表現し難い声が、私の口から漏れてきました。

それでも芝居は続きます。



有匡のかける術の前に飛び出す神官。かばおうとする文観。

稽古場の滑る床に、足を取られたえーさくさん。



そこにはちょうどよく、なちさんの足が



……翌日には、足の甲にくっきりヒール型青痣が出現したことを記して、

DV編を終えたいと思います。

「お礼ですよ」 って、えーさくさんが言いやがりました。お礼って……!

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 やっぱり河童なのか

火月@かずきさんが、今回一番困難としているのがラブシーンです。(多分)

原作ではアレやコレやとラブラブしまくりの有匡と火月ですが、

さすがに舞台では限度があります。さくらコードにもひっかかります。



が、もちろん、やらないワケではありません。

ありますとも、ラヴシーン!


大好きで素敵なメンズにぐっと抱きしめられるのは、

一般女子の共通の願いですよね!?



大丈夫! あります。 ご用意しています!



火月にアナタ自身を重ねて、

あなたの中の有匡に抱きしめられるような

そんな疑似体験を経験していただきたい!

ただし、アナタを重ねる当方の火月は、

やや河童ですが、それでもいいですか。


「肩の力をぬけ!」「仁王立ちになるな!」「棒立ちになるな!」



と、ラブシーンにあるまじきダメだしの嵐の火月@かずきさん。



「だって〜! やるのはいいけど、やられるのはダメなんだよ〜〜!」



と泣き言を言っていますが、当然、本番当日にはそれはそれはロマンティックな

ラブシーンを披露してくれることを期待しています。(圧)



かつて、中野演出が私たちに言い放ちました。

「もう、いいから。ほんまにチュウしてしまえ〜〜〜〜!!!!!」 と。

そういう勢いで頑張ってもらいたいと思います。



ところで余談ですが、ここ最近紅一点になることが多い私。

男役さんそれぞれに、キスシーンのクセみたいなのがあることに気付きました。

なんていうか……角度、とか。身体に触れるところ、とか。



そこらへんは、多分私しか知らないネタなので、またいずれご披露したいと思います。

ちなみにヴィっちゃんは●●ですが、えーさくさんは××で、かずきさんは△△です。

っんふふふふふ……。(妄想)

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さて、本番直前の、稽古場小ネタ、楽しんでいただけましたか?

まだまだ一部ですが、楽しいことも苦しいことも、厳しいことも、

全てを乗り越えて迎える本番。



みんなの絆とパワーで陰陽の真髄をご披露いたします。

火宵の世界に、どうぞ酔いにきてくださいね!


踊りながら舞ってます。いや、待ってます♪

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