カイン 葵かずき(以下 葵)
リフ 大浦薫 (以下 大浦)
なかなか皆が行き着けないもの
葵 : 今日もお稽古が終わりましたね。もう3月ですよ〜!
大浦 : ですね。私は土曜稽古参加が中心なので、日曜にやっていた場面を知らないところが多くて、
今日の通し稽古で初めてシーンを見たところがたくさんありました。
葵 : カインとリフのシーンって気持ちの解釈に加えて、動きの綺麗さも要求されるし本当に大変ですよね。
演出家、厳しいし(笑)
大浦 : そうですよね。形の綺麗さだけでは表現できないことってたくさんあって、
でもセリフにも書かれてないような、2人の雰囲気というか、空気というか・・・・
そういうのをいかに表現するかが、今なお最大の課題です。
葵 : そういう意味では私たち2人とも、「浸り方」が足りないんでしょうか?
もっと、稽古以外でもいい雰囲気でなければいけないのかなあ・・・サバッてしてますからね。
リフとカインの関係って決して近すぎず・・・でも限りなく一つなんですよね。
大浦 : ひ、浸り方〜〜〜!なんて酷な事を・・・。まぁ、確かに我々のようにサバサバ人間は
そこまでやらないと駄目なのかもしれませんが、気色悪いでしょう、
稽古場でそんな雰囲気かもし出されたらーーーー!
2人の関係は確かに限りなく一つだし、お互いがお互いに囚われているわけで、
直接的にそういうのを表現したいという思いもあるんですけど、一方で主従関係というものに縛られて、
どうすればいいのか分からなくなってしまうときが時々あります。
葵 : 私もそれは悩みましたが、主従は彼らの置かれた環境であって
その前にまず人としての愛情・・・というか「心」ありきだと思うんですよね。
時代や国の文化的に主人と使用人だけれども、その前に彼らにしか築けない世界があって、
それはなかなか皆が行き着けないもので、だからこそカインとリフは2人で魅力ある存在なのでしょう。
・・・稽古場でラブラブになりましょうか?(爆笑!!)
大浦 : ・・・(無視)
葵 : 無視かよっ!たまにはカイン様を守ってあげようとか思わないんですか?
大浦 : いやいや。地獄までお供しますとも・・・と言いつつ、この間の稽古で
「私は地獄へは行きません」と言い間違えた私です(苦笑)
葵 : やる気なしですか・・・いいよ、別に。
コミックスに描かれているもの以上のもの
大浦 : なので、まずは形や束縛からは解放させて、思うままに気持ち重視で今はやろうと思ってます。
それが結果的にはリフとカインに結びついていくんじゃないかなぁ。
彼らの世界は今の日本では特異なものかも知れないですけど、
当時の時代背景の中では有りかもと思うし、その主従関係を越えた結びつきというものがどういうものなのか・・・
もう役者魂に火つきますよ〜!
葵 : ビクトリア時代の英国・・・特異な時代ですよね。でもとても魅力ある時代だと思うし、
その時代に生きた事のない私たちがそれを演じるなんて役者冥利に尽きますよ。
しかもこんな人気コミックスの人気キャラをやらせて頂くなんて・・・ああ、急にプレッシャーが・・・。
大浦 : なんせ絵がありますからねぇ。読者の方が視覚でとらえ、頭で想像していたイメージが、
実際の舞台で表現されるというのは、嬉しいと思う人だけではないと思うんですよ。
原作物はこれが一番神経使うところですね。
でも、原作を知っている人にも、全く知らない人にもこの作品の持つ魅力が伝わるように、
隅々まで神経張り巡らせて創っていかねばと思います。
葵 : そうなんですよね、絵があるんですよ・・・あの顔であのスタイルで出られたらいいんですけど・・・
できるだけ目指します。
ウェブドラマの撮影の時も鞭打たれた背中のヌード(!?)を撮るのに筋トレして背筋つけて
「それはいりません」と怒られました(笑)
これでも努力を惜しまない葵なんですよ〜〜〜!
でもコミックの通りにって意識しすぎてるだけじゃ人間が演じる必要はないわけで、
舞台化するからには作品の持つ魅力をさらにパワーアップさせたものを皆様にお見せしたいですよね。
大浦 : そうですよね。なんせ喋るんですよ!動くんですよ!
そりゃもうコミックスに描かれているもの以上のものをお見せできるよう、出演者一同、血と涙と涙と涙と・・・
葵 : 涙ばっかりですか?
大浦 : えと、血と汗と涙にまみれて頑張ってますよーーー!!
葵 : そこでテンション上がるんですか?何で??
とか言いながら、二人の芝居って似てるなぁ・・・ってよく言われますよね。
この間の稽古のときも「リフ」「カイン様」って一歩下がったタイミングが一緒で演出に苦笑されたし。
・・・息が合ってるって事にしておきましょうか(汗)
大浦 : 確かに・・・私たち、芝居よりシンクロとかやったらいいと思うんですよねぇ(笑)
葵 : (大爆笑)
私たちだからこそ出来るカインとリフ
大浦 : 冗談はさておき、その息の合ったところをうまく芝居に生かして、私たちにしか出来ない、
というか私たちだからこそ出来るカインとリフというのを作り上げたいです。
葵 : はい、一緒にやらせていただいて本当に光栄です!・・・本当ですよ!!
大浦 : そうですね。息が合ってるとも言われるし、二人には独特の雰囲気があるとも言われてますもんね。
そのオーラがどういうものなのか、やってる本人には良くわからないんですけど、
それならそれを武器にしてカイン&リフのオーラにしてみせます!!!
皆様、どうぞ萌えてください。(えっ・・・汗)
葵 : (悲鳴)