稽古場風景 3 


ある日の衣装合わせ

カイン(葵)とオスカー(桜華)がデライラの情報を探るため夜会に出席するシーンがあります。

このときの衣装は2人とも黒燕尾服。稽古着でやっていたときとは違い

二人とも白い手袋を持ち動く姿がとても自然でサマになっている。

・・燕尾服で動く姿が普通って2人とも 「どうよ?」 って皆に思われていることも知らず、

燕尾を着た二人はちゃんとオスカーとカインになっていました。

演出家の梦月さんは 「オトコマエが好きなので、あの2人のシーンには“萌え”」 なんだそうです。

頑張って皆様を萌えさせて下さい、カイン様&オスカー(笑)


マリーウェザー、あなたは強い

「お兄様は悪趣味よ。オスカーに私を守らせるなんて!」 → 「私にオスカーを守らせるなんて!」

カイン(葵)「・・・」

オスカー(桜華)「(ちょっと躊躇しながらも次のセリフへ)・・・お・・・お兄様に認められたんだ。」

オスカー、あなたはえらい!!それでも続けようとするなんて。


・・・そりゃあマリーウェザーは強い女の子だし演じるけーちゃん(百瀬)も強い。

しかし・・・オスカーを守るマリーっていうのは・・・ちょっとどうかなあ???


護送車


ある日の稽古帰り。

大道具を持ち込んでの稽古の後、全体会議が行われ稽古場から移動する。

車に空きがあったから美術のじい(吉田)が車にドクター(徳永)、オスカー(桜華)&マリー(百瀬)を乗せて出発。

しかし、大型バン車の後部に大きなソファが積まれているためオスカー&マリーはそこへ座ることに。

ちなみに後続カーに乗っていたカイン様(葵)が運転する車にはリフ(大浦)&ミケイラ(梦月)が乗っていて、

そこから見える二人は始めは楽しそうにお菓子をたべたり微笑ましかったのに、

後続のカイン様たちに気付き変な顔をしだした姿はまるで 「護送車」 で搬送される犯人か

あるいは 「引かれていく牛」 に見えました。

  ← こんなカンジ

リフが 「まっとうになって帰って来いよ〜〜」 と言いました。

ミケイラはその前で写メールを撮りながら♪ドナドナド〜ナ、ド〜ナ♪と歌っていました。

カイン様は・・・無言だったようです。



お帰りなさいリフェール

自劇団の舞台があり、稽古を休みがちだったリフが本番を終え、稽古場に帰ってきました。

悪役のドクターとミケイラは 「お帰りなさい、リフェール!」 と役柄になって出迎え、

カインは 「・・・これで冒頭のリフとの印象的な誓いのシーンで一人ボケツッコミしなくてすむ〜〜」 と安堵の声をあげていました。

稽古場は佳境に入り、リフが本格的に稽古場に戻ってくるときには完璧に!と思い皆頑張っていました。

相乗効果とチームワークで稽古は一段と進みました。

しかしこの日から本格復帰のリフはしっかり脚本を覚えて稽古場に臨んでいました。

・・・皆、闘志メラメラ!!熱い稽古場になったのは言うまでもありません。


衣装

今回の舞台はビクトリア調イギリスではありますが史実よりも原作に近いテイストを取り入れ、

ミケイラ&マリーウェザーはロリゴスなフリルとレースひらひらのお衣装で、

オスカー&カイン様に 「私も着たいな〜」 と言っては皆から 「世間の迷惑です!」 と

スルーされている姿が何となく哀れです。

カイン様の衣装はフルに新作なのでカイン様は 「細寸時からサイズが変わらないこと!」 を心がけていらっしゃるようです。

・・・しかしそれ以上に痩せては 「貧弱で貴族らしく見えない」 のでキープしてくれと

演出から厳命されているようです。

オスカーはひたすら茶系路線を狙って衣装を選んでいるので、とてもオスカーらしく見えるときと、

失敗すると夜に呑んできたお父さんがお土産もって帰ったように見えるときもあります。

基本的にはとてもよく似合っているのですが・・・お父さんにならないで下さいね、オスカー。


音響・黒田氏

この人は「さくら2」にとって師匠ともゴッドともいうべき方で、

今までのピンチの時も影からずっと支えてくださるすごい方です。

「さくらのごとく」で山南敬介役のとっくんさん(徳永)が事故に合い、降板せざるを得なかった時も

代役の方の声を深夜に録音加工しなおしてくださったり、様々な公演の効果音や音楽を提供してくださる

まさに私たちにとってのアレクシス様といったところでしょうか?

(こんなに誉めたのですから何かください!・・・前回のカイン様稽古場日記のまねです・笑)

皆は今回「クローダ伯爵」と呼んでいます。

もちろん音響さんとしてダンス、バレエ、演劇、ミュージカル・・・あらゆる音分野で大活躍されていて

その上に、音楽の知識も雑学も広く広く知識箱のように知っていらっしゃる。

先日、黒田氏宅スタジオにて劇中録音部分の 「声撮り」 が行われたのですが

役者陣に的確な指示を出していく姿に感動・・・打ち合わせ時に黒田氏が選んだ音は

聖歌からジャンル不明のものまで多数・・・

それを「カイン」作品にあわせ重ね合わせオリジナルなものを生み出していく作業をするといっておられました。

本番時のオペレーションも黒田氏がされるため、関係者は皆ワクワクしています。

今回の舞台、音もすごいですよ!乞うご期待!!


稽古場が熱気に包まれ本番が近づき、関係者は皆真剣そのものです。

キャストもいい感じでチームワークができ、ものすごく厳しいお稽古場、

精神的にきついテーマにも意欲的に立ち向かっています。

きっと私たちはデライラを倒します!!(笑)

そして、友情と信頼感と笑いは決して忘れてはいません。

いま、さくらの稽古場は 「カイン」 に描かれているテーマそのものを体感しつつ頑張っています。

皆様に舞台上で 「永遠なるモノ」 をきっとお伝えできると思います。

楽しみにしていてくださいね。