山南日記 2004.02.03

私は習字がキライだ。昔っから習字の時間は苦痛だった。

みんなの名前が例えば、[山口智子]とかいうように大体4文字なのに対して

私の名前は5文字なので、書くときにバランスを取りにくいということもあったし、

画数が多いため、どんなに細筆で丁寧に書いても、滲んで文字がつぶれて

何が書いてあるのかわからなくなってしまう、あの屈辱に耐えられなかった。

だから習字がキライだ。字もヘタだし。

…前回12月公演の時、山南が恋人・明里に今生の別れに際して手紙を渡すというシーンがあった。

大変感動的なシーンであるだけに小道具にも気を使い、コピー用紙なんかじゃなく

ちゃんと時代考証に則った和紙を用意していただいた。

お客さんには見えないけど、中身の文章も書きましょうということになっていた。

だがこのトラウマのため、中身を書くのを拒否した私は、

明里役の梦月さんに代筆で書いてもらっていた。情けない…(-_-)。

(※前回「さくらのごとく」稽古場日記 本番チクリ編で既に暴露されています。)

あれから2ヶ月近く。

今回は頑張って自分で書いてみようと毛筆の練習を重ねているが、いっこうに上手くならない。

多少は崩れ字でもいいのだろうが、私の場合、そういう問題ではない。

あまりに汚い字だと、明里が手紙を読むシーンで素に戻ってしまうのではと気が気ではない。

しかし本番まであと2週間あまり。

短期間でめちゃめちゃ上手くなる筈もないが、せめて人並に書けるようになりたい。

手紙を読んで、明里に思う存分泣いてほしい。

でもいっそのこと、勧進帳スタイルの方がよかったりして…(-_-;)。

そうだ、あぶりだしの方がいいかなー、と逃避しながらそれでも一応練習している。

けどまだまだ書けそうにないから、本番ぎりぎりまでは勧進帳スタイルで頑張ってもらおう、

すまないな明里ー(^^;)。