FA お稽古場日記
(Part 5)

お稽古場日記・・・更新する時間がない!とぼやいている所に稽古場で、さり気に手渡されたメモの束・・・。
それは・・・保健室のお姉さんことM・O嬢からの稽古場日記のネタ帖だった。「!!!」これを書けというのか?アンタが書いてよ〜と思いつつ、彼女には他に多くのスタッフワークがのしかかっているので・・・感謝しつつ・・・書く事にした。
(フクザツな思いですが・・・)ありがとう、ネタの提供!!

・・・という訳でまたもや、FA「1999−」稽古場日記でございます。

ガラの悪い直人
 公演3週間前ともなりますと、脚本を離しての通し稽古になります。
 (当たり前やろ・・・)
先日の通し稽古で、直人役のしのぶさんは途中で セリフを忘れ「チェッ!!忘れちまったぜ!!!」と盛大に舌打ちをしていました。
・・・そんなガラの悪い直人は・・・嫌だ。

心配してもらえない・・・僕はどうせ、独りぼっちだ!by則夫
 自分は独りぼっちだと落ち込んだ則夫がいなくなるシーンがあります。
 その後、皆が探しに来る声がします。・・・則夫のセリフが終わりました。
 し〜〜〜ん・・・。演出「・・・則夫を探す声・・・」と冷ややかな指摘が入る。
 直人、和彦、薫「あ、忘れてた!・・・則夫ぉ〜〜〜!?」シラジラしいんだよ、あんたら・・・。則夫「・・・僕は誰にも心配してもらえない。どうせ僕は 独りぼっちなんだ!!!」と怒っていました。心配してやれよ〜!!!

ホスト和彦!?
 本番まで1ヶ月を切り、衣装合わせもすんだので「そろそろ衣装に近い格好でお稽古してください。」と演出から指示が出る。今回の舞台の衣装は映画版とは違い、どこにでもありそうな高校生風の白半袖シャツにネクタイ。ある日の稽古場で稽古着に着替えた和彦役、かずきさん。白いシャツにネクタイはいいけどシャツにでっかい英字ロゴ、ネクタイは黒に赤ラインが入った派手な格好。薫役のみっきぃ「・・・和彦じゃなくて、ホストやん。」
 かずきさん「・・・だって、半袖の白シャツってこれしかないねんもん!!
ホストっていうな〜〜〜!!!」と反撃していた。

とっくんさんは●△×役?
 前回の稽古場日記で今回の舞台で4人の少年以外に「●△×」役も出ます・・・
 と書いたらそれをやるとっくんさんに「ネタバレしてもいいのん?」と突っ込まれる。演出も「・・・この役は秘密兵器やのに・・・」と文句を言われる。ちょっと位いいじゃないですか、新演出の「1999−」なんでしょ?
 多くの人に観てもらいたいですもん!・・・あかんかった?
 ・・・名誉挽回のためにも・・・皆様、観に来て下さい!!!

出忘れ、薫・・・
 中盤のクライマックス、薫と和彦が象徴的な夢を見るシーンがあります。
 そのシーンがとても迫力があり、役者のテンションも一時マックスになる感じで感動的です。そのクライマックスシーンがテンション高く終り・・・次のシーンは直人が駅で薫と和彦を待っている・・・のですが・・・座ってスタンバイしている直人の向こうで小さい声がする。「薫・・・薫〜!」と和彦/かずきさんの声だ。薫/みっきぃ「?あ、出番やった?!」どうやら次は自分のシーンではないと思っていたらしい。落ち込んでいるはずの直人/しのぶさんは耐え切れずに大笑いをはじめ、連鎖反応のようにかずきさんとみっきぃも  笑い出す。この芝居、話が辛辣なだけに緊張の糸が一度途切れるともとへ戻れないらしい・・・。本番、大丈夫か・・・。

保健室のお姉さん?!
 今回、音響を担当してもらっているM・O嬢は実に冷静な判断で音響効果を入れてくれる。その上、稽古場日記のネタまでくれる。そんな自らを「保健室のお姉さん」と自称している。・・・おばさんじゃないの?と誰かが突っ込むと「お姉さんです!!!」と抵抗している。・・・お姉さん曰く「夏の間、寮に残っているのは実は君たち4人だけじゃなくて保健室に私がいるのよ。
 ・・・そして、君たちを一人づつ保健室に呼び出して・・・君たちは大人になるのよ。則夫君、あなたはまだ2年生だから来年ね。ふふふ・・・」則夫「・・・(蒼白)●▲!!!」そ、そんな話だったのか〜〜〜?!?!?!

じい 美術報告!
 演出「今回の舞台美術イメージは『パルテノン神殿』と『卵』です!」・・・
 こんなこと言われたら普通悩むよな〜・・・。しかし、じいは舞台美術家のほこりにかけて次々と斬新なセットと小道具を造りあげている。卵形ランプの完成は先日、お伝えしましたが一番最近の稽古には「柱が出来上がりました!」と稽古場に持って来て下さった。そりゃあ、精巧に作った柱だった。・・・「ん〜〜〜、パルテノン神殿〜〜〜〜!!」・・・「次はオブジェ造りに取り掛かります!」とじいは言っていた。カッコいい・・・じいはFAのドラえもんを通り越して、FAの寶だぁ。ほんま、舞台セット楽しみです!

・・・というわけで、本番前のシュラ場突入のわりにはどこか脳天気で、それでいて「ガラスの仮面」みたいなバトルを繰り広げている不思議な稽古場です。「1999‐」ファンの皆様、FAを可愛がってくださる皆様・・・楽しみにしていてください。
・・・次の稽古場日記が本番終了後にならないように頑張ります。
 ・・・うん、頑張るぞ・・・ちょっと不安だけど。