「VAMPIRE」お稽古場日記

    〜なんと!本番終わっちゃったよ!?〜編(Part2)




こんにちは!・・・本番の終わってしまったFAの「お稽古場日記」です。遅いぞ〜〜!!ってわかってますよ。ホンマにごめんなさい!でもでも・・・書かずにいられないのです。本番前には決して暴露できなかったキャストの姿、今だから語れる裏ネタ・・・ご堪能して下さいませ。



〜早がわりについて(先日の補足)〜

  先だってのお稽古場日記で今回の舞台は衣装替えが激しいという話はご報告したと思う。聖役のかずきさん(葵)はほとんど着替えがないと言われていたが実はそうでもなかったと言う事実を発見した。舞台後半で記憶を取り戻したレヴィンが次のシーンでは現代の聖に変わり、次の続きの裸足のダンスシーンでは真っ白に変わらねばならない為、白のズボンの上から黒のズボンを重ねばきしていて、暗転中に靴を脱いでおく→次の暗転時に黒ズボンを脱ぐ・・・という涙ぐましい早代わりをしていたのです。しかしもっと涙ぐましかったのは下手袖にいる舞台監督のNAGURI氏です。暗転時に袖幕の間におかれた靴やズボンをちゃんと邪魔にならないように舞台下へと降ろしておいてくださる。さすがは舞台監督の鑑!素晴らしい!ここでもし早目に照明がついてしまっていたら袖幕に向かって衣装を投げ入れているかずきさんを見るハメになってしまった事でしょう。それも怖いけど・・・見たかったような・・・そうでもないような。公演後にNAGURI氏が一言・・・「ナンデ、僕が君のズボンしまわなあかんねん??」いやいや、おかげさまでちゃんと間に合ってましたよ。

はぁ〜、よかったよかった!



〜出遅れの恐怖〜

  2ステージ目に起こったハプニング。優也(和泉)と聖(葵)が空の上?から下界を見下ろすシーンが終り2人は次のシーンの客席出の為に劇場ロビーを通って客席後部に通じる3階への階段を上がる。いつもは空の上のシーンが終わるとすぐに客席に向かうはずの二人、この日は何故かやってくるのが遅い。当然のことながらいつもより客席の定位置にスタンバイするのも遅い。照明さんの機転で二人が照明エリアに入ってすぐきれいに照明が入ったので誰も気付かなかったらしいが、当の本人達は大焦りで客席にダッシュしたらしい。余程恐怖だったのか二人はその次の回の舞台では驚くほど早くから客席に向かったようである。二人とも、出遅れはイカンよ!!



〜菜月のカツラ危うし!〜

菜月、ベアトリス、エリーズの3役のあっちゃん(本田)は前にもご報告したが何度も衣装の早替わりがある。そしてあっちゃんは長い栗色のカツラをかぶっている・・・。もちろん落ちないように厳重にピンで止めているが何しろ、ハンパじゃない回数着替えるから少しづつゆるんでくる。ラストに二重人格に苦しむ兄、貴文の銃口から聖をかばって撃たれ聖の腕の中で死んでいくのだが、あっちゃんは思っていた。「あぁ・・・カツラが少しゆるんでいる。ここで聖を見上げるとカツラがボトッ!・・・じゃあ絵にならないし、大丈夫かな?」と一抹の不安を感じつつ死んでいったらしい。ホント、落ちなくて良かったね。



〜佳子さん、あなたはバレリーナ!〜

  今回「黒のバレリーナ」のよし子サン(徳島佳子)は世界各国でバレエ修行をしている素敵なバレリーナ。その技術も感性も大したものを持っておられる。この役を引き受けてくれてから一度もお稽古を休むことなく本番まで参加して下さった。当然の事ながら本番が近づくと、大道具を稽古場に持ち込んでお稽古することになる。大道具・吉田じいや舞監NAGURI氏以外に劇団員や関係スタッフもトラックから大道具の稽古場持込みを手伝うことになる。・・・ふと、皆が気付くとバレリーナ・よし子サン・・・一緒に手伝ってくれている。うれしかったのだけど・・・「あなたはバレリーナ。怪我デモしたら大変!」と言うと「同じ舞台作るんですから関係ないですよ〜!」とあっさり。・・・あぁ、いい人だ。



〜本番まで・・・〜

   本番の近づいた8月16日(木曜日)FAメンバーと関係者は舞台の準備のため、早々と神戸入りする。この日は照明の吊り込み等が行われ、関係者は怒涛のように作業を開始する。照明機材、大道具、衣装・・・etcを乗せた3台の車が次々と搬入口につけられどんどん会場へと運ばれていく。この場合、どんな重いものでもFAでは男女の区別無しに運ぶ。その為、FA関係者の女性(紛らわしい人も数名いますが)は皆、力持ちだ。この経験を発揮して先だっての劇団事務所の引越しでもメンバーは普通の女の子とは決して思えない段取りのよさを発揮する。みんな、引越し屋さんでも充分、バイトできるよ。



〜なお女王様、感激ですぅ☆〜

   今回、本番直前までセリフが心配だったと言っていたかずきさんの話。

「今回、いろんな時代にいって場面が次々変わるしセリフが心配〜!!」と呟いていたかずきさんの言葉を聞いていた時の女王様「黒夢」のなおさん。(武内直美)オープニングでは素晴らしい語りを聞かせて下さり、自分の出番が終わるとドレスのパニエを一旦外して、舞台袖で脚本を持ちプロンプターをして下さっていた。この事を事前に知らなかったかずきさん「自分の出番が来て舞台に立って芝居をしていたら、舞台袖で脚本を見てくださってるなおさんが見えて本当に涙出るくらいうれしかった。絶対頑張るぞ!!って思ったよ。もう、なお女王様に感激〜・・・愛を感じてしまった。」と感激ひとしおで語っていた。

本当、なおサン・・・あなたは真の女王様!



〜シモン「科学も医学もキライだッ!」宣言〜

   しのぶさん(桐生忍)演じるシモンと陽介は医者であり心理学者なのでセリフの中に難しい医学用語がいっぱい出てくる。前述のかずきさんとはまた違う意味で大変セリフが覚えにくい。「医学が・・・」「科学で解明・・・」「医学を志している・・・」「医学者の立場から・・・」ナドナド、ほんとうにややこしい。しのぶさん「もう〜〜!いいやんか、医学でも科学でも!絶対私は医学も科学も大ッ嫌いや〜〜!」と絶叫していた。