少女革命ウテナ公演 お稽古場日記(本番編)



祝!公演終了!!満員御礼

ご来場ありがとうございました!


おかげさまでFANTASY ADVENTURE公演「少女革命ウテナ“コロス幻想生命体”」を

無事終了する事が出来ました。たくさんのご来場ありがとうございました。…さて、本番

直前の舞台裏完全リポート…予想してなかった訳じゃないけど、やっぱりいろいろありま

したね〜。誇り高いデュエリスの生徒会メンバーはいやがるでしょうが、暴露してしまい

ましょう!!



ここで、いつも能天気…いえ、元気一杯の天上ウテナさんに聞いてみましょう。如何でし

たか?今回の公演は?!

ウテナ「勿論完璧バッチリさ!!文句の付けようがないよ。・・・・・んな訳ないだろう?

あの生徒会のメンバーを相手にするんだからさ、問題な点は山のようにあったよ。なん

ていっても薔薇が散り、胸から剣が出てくる究極のストーリーなんだから、ボクの苦労

は大変だったんだから!ね、姫宮」

アンシー「そうですか?わたしはチュチュと二人で拝見していましたが、なかなか楽し

かったですよ」

ウテナ「姫宮!じゃあきみはあの早変わりの苦労も全て忘れてしまったって言うの?」

(ここで、アンシーの表情は一挙に崩れる)

アンシー「きゃあぁ…お、思い出したくありません」



アンシーの悲劇

私は薔薇の花嫁です。生徒会の皆さんが決闘をされる時は正装の赤いドレスで立ち会わな

ければなりません。でもわたしは鳳学園の生徒でもあるので普段は女生徒の制服を着てい

ます。この舞台では決闘シーンとウテナ様とわたしの部屋のシーンが交互に出てくるので

わたしはその度に衣装を着替えねばなりません。ただでさえ“たれぱんだ”と言われてい

るわたしが…。一つのシーンが終わり舞台裏にもどると“早変わり部隊”がまっていて衣

装を引き剥がすように着替えさせてくれます。ちなみにこの早変わり部隊の隊長は若葉さ

んです。みなさんのおかげでわたしは出遅れせずに舞台に立てます。ありがとうございま

す。今度皆さんに御礼の気持ちを込めて、かき氷つくりますね。



ウテナ「はあ〜…大変だったね姫宮。でも、舞台の上であんなに君に友達出来るかどうか

心配したのに、舞台裏でこんな友情が育まれていたなんて・・・。よく頑張ったね。姫宮。」

アンシー「はい、大変でしたウテナ様」



舞台裏での友情

この公演に限った事では無いのですが、舞台本番ではいつもより皆の結束が固く結ばれる

ものです。あんなに舞台場の上では友達になるのを嫌がってた若葉が、舞台裏では物凄く

アンシーの支えになって、アンシー曰く、「若葉さんがいなけれは私、ちゃんと出来てなか

ったです。」という友情が生まれ、その友情は至る所で蔓延して、樹璃、幹の二人も暗転に

なって方向の定まらない樹璃先輩を気遣って幹君は舞台袖まで手を引いてあげ、次の出番

の小道具を手渡すと言う何ともあの樹璃さんを涙ぐませるシーンがありました。一同感動

して聞き入っていたのですが、照れた幹君は「いやぁボクは視力が2.0あるんで・・・。」

と言っておりましたが、皆「いや・・・それは意味が違うんじゃ。視力良くてもねぇ・・・。」

と幹君の隠れた動物的感覚を恐れたのでした。

ここで桐生冬芽登場…「それぐらいの苦労なんて当然の事さ。オレたちは気高いデュ

エリストなんだから」ウテナ「ボクはデュエリストじゃないよ」冬芽「君はいいな、苦労

が無くて。」ウテナ「冬芽!ボクにだって色々苦労があるんだぞ!」冬芽「キミのからだか

ら青あざが取れた事はなかったな」ウテナ「いつ見たのさ?冬芽…」冬芽「きみのことな

らなんでも知っている」ウテナ「冬芽!!全く君って・・・。じゃボクの好物を当ててみ

ろ!!」冬芽「(きっぱりと)納豆だろう!」ウテナ「・・・冬芽、どうしてその事を?」

冬芽「君が納豆フリークだってことは生徒会メンバー全員が知っている。・・・君の事をも

っと知りたいな、天上ウテナ」ウテナ「(ビシッ!!)」こんなしょうも無いやり取りをし

ている二人ですが、舞台上では濃厚なラブシーンがあります。・・・といっても演出家のダ

メ出しの前では気分にひたるとか言う問題ではなく二人とも必死でしたが。「その角度は

美しくない」とか「キスシーンがうそっぽい!!」などと散々にダメ出しをされてムード

もなにもあったものじゃない!幹「ボクは冬芽先輩のラブシーン好きだな」冬芽「本当か、

ミッキー。キミはお稽古のはじめごろこのシーンの度にクスッ!って笑ってたじゃない

か!?」幹「冬芽先輩!!」・・・ここからはラブシーンにまつわる話題をお届けします。



哀愁のラブシーン(part1)

冬芽生徒会長はプレーボーイだ。この「ウテナ」舞台の中でも3回もラブシーンがある。

生徒会メンバーも他のみんなもこのシーンになると興味津々で稽古場前の椅子に座りこぞ

って見学に来る。ウテナはどう思っていたか不明だがラブシーンをリードする冬芽として

はいくら場数を踏んでいるからと言って、やはり気恥ずかしかったらしい。お稽古が進み

ラブシーンがムードを持ち始めた頃彼は気付いた。あれほどラブシーンに興味を持ってい

たメンバー達はこのシーンを見飽きたのか誰一人として二人のラブシーンに目を向けてい

ない。ああ、哀愁のラブシーン・・・。



冬芽「人生なんてどうせこんな物さ。本当に友達が居ると思ってる奴はバカですよ」

ウテナ「確かに虚しかった。ボクはされるがままで突っ立てるだけだけど、無視されると

かえって恥ずかしかった。」



熱血西園寺

このラブシーンの少し前に西園寺がウテナに切りかかり、それを冬芽が庇って切られると

いうシーンがあります。ここでのりに乗ってる西園寺さんは、剣の莢を勢い良く飛ばして

ウテナに切りかかります。・・・しかし、西園寺さん・・・。あなた勢い良すぎ!!莢を飛

ばしたい放題飛ばすから、袖で待ってる冬芽はまるでドッジボールを避ける子供のように

アタフタし、ウテナに至っては、余りに袖の奥の方へ飛びすぎて莢の行方が分からず、莢

を探すのを諦め、抜き身のまま剣を台上に置くという暴挙をやってしまいました。この時

ウテナは必死になって莢を探したが見つからない。「まぁそのまま置いておいてもいいや

どうせもうこの剣は使わないよな」と自分勝手な事を考えてました。ところが、ラブシー

ンが終り、冬芽と決闘するシーンで、「桐生冬芽!この決闘受けて立つ!!」と言ったとた

ん、ウテナは一気に青ざめました。「ああっ!!この決闘冬芽は二刀流だった!!しまっ

た!莢、莢、莢がないと二刀流にならない!!」と焦りつつも「まぁ冬芽だしなんとかす

るだろう・・・。見て置こう・・・。」・・・最低なウテナ・・・。ここでもっと焦ったの

は勿論言うまでもなく冬芽。「天上おぉ〜〜!!莢がないと殺陣ができないじゃないか?」

それでも冬芽は冷静に考えようとした。「生徒会長として、君の王子様として・・・BUT!!

ないものはない・・・次の殺陣は右手の剣一本でできるだろうか?・・・」台詞を言いな

がら生徒会長は考えながら、目で莢を探す。下手の袖・・・上手の袖・・・「おお、あの隅

っこに転がっているのは正しく刀の莢だ。発見!・・・拾いにいこ。」そして、すぐに決闘

が始まると言うのにしらじらしく刀を莢に納める。かっこわる・・・。

ウテナ「ごめん!!ごめん!!すみませぬぅ〜!!許してっ!ねぇ冬芽ぁ〜!!」

冬芽「・・・・・(本当に友達がいると思っている奴はバカですよ。)」

西園寺「なにぃっ!!オレの大事な刀の莢を見失っただぁ〜!?許せん!!そこへなお

れ!ぶったぎってやる!!!」

ウテナ「だって君が悪いんじゃないか〜!!きゃ〜やめてぇ〜妖怪西園寺〜〜!!」



・・・さて、全くお稽古中よりももっと訳の分からないハプニングが付いてまわるわがFA

でありますが、(ということはまだまだ盛りだくさんにハプニングは残っているのです。)

今日はこのくらいで・・・。お稽古場日記本番編Part2をお楽しみに。



お蔭様でウテナ公演を無事終了する事が出来ました。会場にお越しくださった皆様本当に

有り難うございました。また、上演にあたってご尽力を頂いた関係各位には改めて御礼申

し上げるつもりです。至らない点も多々あったと思います。ファンの皆様にはFAに対し

今後ともご指導ご助力をお願い致します。有り難うございました。